TV番組「情熱大陸 建築家・藤森照信]を観て

建築家の藤森照信さんが取り上げられたTV番組「情熱大陸」1108(2020年6月21日)を観ました。

藤森さんといえば、現代建築の潮流とは異なる独自のデザインをされている建築家です。建築史家でもあり、数多くの著作があります。

作品の中でも、茶室を多数デザインしていて、「高過庵」は今回の情熱大陸でも取り上げられていました。

 

日本芸術院賞を受賞した「ラ コリーナ近江八幡」も取り上げられており、ジブリの世界観のような外観(特に草屋根が魅力的)と、建物へアプローチするランドスケープのデザインの気持ちよさから、子供たちが思わず走り回りだす映像は印象的でした。

   

上記の藤森建築を見たことは、残念ながら実際には見たことがないのですが、台湾の宜蘭県羅東に建てられた茶室は見る機会がありました。(台湾に藤森さんのデザインの茶室が3つあるようです)

建てられたというよりは、吊られた浮いている茶室「老懂軒」です。藤森建築には、浮いている茶室のシリーズがあるのですが、この茶室もその中の1つです。公共施設内の大屋根に吊られた茶室の下で、太極拳(?)をしている人たちがいました。台湾の強い日差しをよけになるので、子供たちの遊び場にもなっていました。

内部に入ることは、残念ながらできなかったのですが、梯子をつかって室内へ入るそうです。
おおらかなデザインの茶室は、台湾に馴染んでいました。お茶を飲む文化は同じですよね。

羅東文化工場について

この茶室があるのは、「羅東文化工場」という建物です。フィールドオフィス・アーキテクツ(Fieldoffice Architects)という地元台湾の宜蘭(イーラン)を拠点に活動する設計事務所による設計です。

地上の建物(ショップ、カフェなど)と、空中に浮いた建物(ギャラリースペース)を階段でつなぎ、その上に大屋根がかかっています。
空中に浮いた直方体ボックス状のギャラリースペースは、大屋根の範囲をこえて、ダイナミックにはね出しています。

地上と浮いている建物をつなぐ階段がカッコよかった!

ギャラリースペースでは、以下の展示が行われていました。細長い建物形状は、長い壁面が必要なギャラリースペースとしても理にかなったデザイン。

浮いている美術館の屋上は展望スペースになっていて、羅東の街並みを360度見渡すことができます!

話しは戻りますが、この回の情熱大陸は、以下サイトで2020年6月28日22:59までは、無料で配信されていますので、機会があればぜひ。藤森さんの優しい感じが伝わってくる映像になっていました。

情熱大陸「#1108「建築家・藤森照信」」 | MBS動画イズム

また、藤森さんの台湾にある3つの茶室も掲載されている台湾建築特集「GA DOCUMENT 139」が参考になりました(羅東文化工場の掲載はありません)。

GA DOCUMENT 139

羅東は、夜市が有名な都市です。いつかブログで紹介できればと思っています!